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当院の院内感染対策

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院内感染とは
医療の現場で患者さんの唾液、血液などを介して感染を起こすことを院内感染といいます。
ここ数年、歯科医院内における院内感染の重要性について、テレビ・雑誌・新聞等で取り上げられる事が増えてきました。

2014年に読売新聞の次の記事が話題となりました。
『歯削る機器 7割使い回し…院内感染懸念(読売新聞の医療サイトヨミドクター[2014年5月配信])』
その後、新たに2017年時点での調査に基づいた記事が配信されました。

『全国の歯科医療機関の半数近くが、歯を削る医療機器を患者ごとに交換せずに使い回している可能性があることが、2017年の厚生労働省研究班(代表=江草宏・東北大学歯学部教授)の調査でわかった。使い回しが7割弱だった5年前の調査に比べて改善したものの、院内感染のリスクが根強く残る現状が浮き彫りになった。』

前回の調査では7割が歯科医療機器の使い回しをおこなったいたものが、2017年現在では5割まで減っています。ですが依然として約半数の歯科医院が歯を削る機械を治療ごとに滅菌せずに使いまわし、院内感染のリスクが放置されているということになります。
歯科治療では患者さんの唾液や血液が手袋や治療器具などに付着しやすいので、それらを使い回すと治療に来られた患者さんがウイルスや細菌に感染する院内感染の恐れがあります。
三阪歯科医院では、院内感染を防止する為に様々な角度から徹底した管理をおこなっています。
院内感染対策について
歯科ユニットから流れる治療水
院内感染対策として見落とされがちなのが、治療に使う水、治療水です。
昨今、歯科医院の治療水の汚染問題が新聞紙面等で取り上げられる様になりました。患者さんの大事な口腔に劣化したチューブを経由し汚染された治療水が辿り着いてしまう問題です。
治療水が管理されていない歯科ユニットは、「バイオフィルム」が構造的に発生し易い事も指摘されています。

■歯科ユニット内にバイオフィルムが形成される要因
 1.チューブの径が細く流速が大変遅い
 2.ユニット内の水圧が低い・水流が遅い
 3.バイオフィルムの生育に適した温度環境にある
 上記のように、歯科ユニットはバイオフィルムが発生しやすい構造をしています。

水道水は水道法にて細菌数の基準値が定められていますが、驚くべきことに治療水についてはその基準もなく検査の義務もありません。
当院では、「水の安全」に配慮し、治療に使用する全ての水に『殺菌作用を有する電解機能水』が流れる EPIOS ECO SYSTEMを導入しています。また年に1度ユニットの水質検査を行い、細菌数0を確認しています。これにより、治療水の安心・安全な状態を維持しています。
治療器具の減菌の徹底
歯科ユニット各部を患者さん毎に清潔な環境に保ち、治療の都度、治療器具を洗浄・滅菌するには手間やコストが必要です。歯科ユニットには洗浄しなくてはいけないという明確な決まりがなく、洗浄を行っていない歯科医院も少なくありません。
当医院では、歯科ユニットと患者さんが接触する箇所にはカバーを装着し、治療の都度カバーの交換を行っています。ドリルなど交換可能な治療器具は滅菌器オートクレーブ(後述)を用い滅菌を徹底しています。

●消毒の対象
 歯科ユニットの椅子部分/歯科ユニット周辺
減菌・消毒機器・オートクレーブ「Lisa」
当医院で使用している滅菌器「Lisa」は、小型滅菌器のヨーロッパ基準(EN13060)で最も厳しい基準をクリアしたクラスBオートクレーブ(滅菌器)です。当医院ではオートクレーブ(高圧蒸気滅菌器)を用い、診療器具を真空状態で高圧蒸気滅菌しています。滅菌器の使用については、適切な方法・時間を徹底し、患者さんに安心して治療を受けていただける環境を維持しています。
※治療の都度、滅菌・消毒の処理を行っています。

●オートクレーブ使用による減菌の対象
 基本セット(ミラー・ピンセット・バキュームなど)
 外科用器具(縫合の針や糸はディスポーザブル[使い捨て]です)
 ドリル(削るバーやファイル)/ 型取りトレー 等  その他135℃耐熱のものすべてが対象となります。
使い捨て設備・ディスポーザブルの活用
可能な備品(手袋、コップ、マスク、エプロン、注射針、麻酔薬など)等については、ディスポーザブル(使い捨て)を採用しています。
特に治療では複数の患者さんを並行して治療を行うことも少なくありません。手袋には唾液や血液等が付着する事が多いので、手袋の交換の徹底はとても重要です。
また、治療の際には何度も口をすすいでいただきます。その際に使用する紙コップ(ディスポーザブル)を患者さんごとに取り替え、新しい紙コップで安心して口をすすいでいただいています。